いかダイアリー

いかといるかは似ていても

「価値観」を動かした離脱派はすごかった

国民投票の結果に驚いた1日でした。まさか離脱になるとは思ってなかったので、速報が流れてからはニュースを見て過ごしました。ネット時代の野次馬です。

なんで離脱に投票した人がこんなに多いんでしょう。

 

離脱派の意見を振り返る

①「EUの規制重すぎるから、そんなのない方がいい!」

→関税なくて人もサービスも交流盛んなEUの方がビジネスには良さそう。ただ、反対派は「ノルウェーはEU入ってないけど、市場の恩恵は受けてるじゃないか!俺たちもそれでいける」と反論してるらしい。なるほど。

 

②「労働者が入ってきて職を奪ってる!」

→これは一理あるのかも。すべての労働者の中で、外国生まれの労働者が占める割合は7.2%(1993)から16.7%(2014)に増加してるそうです。ただ、ブルーカラーがその内どれくらいいるのかよくわからないので微妙。

※The Migration Observatory, Migrants in the UK Labour Market: An Overview(2016.06.25閲覧、http://www.migrationobservatory.ox.ac.uk/briefings/migrants-uk-labour-market-overview)

 

他にも、

・参加費高すぎ!去年は130億ユーロも払ったのに45億ユーロしかもらえなかったじゃないか

とかあるらしいです。

このサイトが参考になりました。

The Week UK, EU referendum pros and cons: Should Britain vote to leave Europe? | EU referendum news (2016.06.25閲覧, http://www.theweek.co.uk/eu-referendum)

こうやって見ていくと、「まあ確かに、離脱でもいいかも」ってなるのも分からなくもないです。極論かと思ってたけど、説得される内に「一理あるかも」って思うパターン自分もよくある。

 

「価値観」をどう収束させるのか

残留派も離脱派も素人目には「それっぽい」主張とデータを持ってくる。そうなると、最後は「どっちを信じるか」という価値観の問題になってきます。残る疑問です。

 

・そもそも、素人目には「それっぽい」主張とデータでも、専門家に判断してもらえば正しい方がわかるのでは?

→個人的には、理想はそうかもしれないですが、現実は「専門家を信じないこと」が合理的なように思います。

専門家だってどっちかの意見に寄ってるかもしれない、寄ってるのか本心で言ってるのか自分には判断できない、それなら自分が正しい方を信じよう、という流れです。

 

・じゃあ「実は専門家的には正しい方がわかっている」とき、どうしたらその方向に持っていけるのか?

 

これが一番自分が気になってる点です。

この問題が克服されると、「衆愚政治の危険」の原因のひとつを解消できるんじゃないかと思っています。

・データの見せ方をめちゃくちゃわかりやすくする

・価値観の議論を精緻化する(たぶん政治思想ってそういう役割なんじゃないかと思ってます)

・何とかして専門家と有権者の間に信頼を築く

といった方法が考えられそうですが、どれがいいんでしょう。どれでもいいからやってみるのが大事感あります。

 

Change.orgではもうEU離脱撤回を求める署名が始まったそうです。今後がどうなるか気になります。